どうも、パン君です!
今日もブログをご覧頂きありがとうございます。
食パンの横が腰折れしているのを見かけたことはありませんか?
自宅で食パンを焼いて、腰折れして残念な経験をした方もいらっしゃるかと思います。腰折れは専門用語でケーブイン(もしくはケービング)と呼びます。
では、なぜ腰折れしちゃうのでしょうか?
考えられる要因としては以下の2点が考えられます。
- 焼きが甘い。
- パン生地が柔らかい。
焼きが甘いと水分が多く残る
焼きが甘い(色つきが薄い)ということは、まだパンの内部に含まれる水分がいっぱい残っている証拠です。
パンは焼くことにより、水分が減るわけですから、焼き上がったパンの重さは変化します。
焼いて減ることを専門用語で焼減率と呼びます。これは生地の特徴により数字が異なりますが、基本的な配合の食パンの焼減率は8~10%と定義されています。
お店で焼く3斤型の食パンは、大体220gの生地が6玉入っているので、1320gの生地量です。10%で算出すると、焼く前の生地量は1320gですが、焼き上がったパンは1188gとなります。(注)あくまでもこの数字は自分が普段焼いている食パンの参考例であり、配合によって異なります。
パンの焼きが甘いということは、上記で算出した1188g以上があるということです。
水分は焼き上がったら、時間をかけてクラスト(パンの耳にあたる部分)に逃げていくため、表面が湿ります。
つまり焼きが甘いパンということは、クラフトも薄いのでパンの支えていく力もありません。
支える力がない状態で、抜け切るはずの水分が残っているわけですから、パンが湿っていき、耐えきれずに腰折れしていくのです。
パン生地がやわらかい
生地がやわらかい=水分量が多いということになります。
しっとり、ふんわりしたパンを作るため小麦粉に対して80%以上の水を使用したパン屋さんも多いですが、水分量の多いパンは大変難しいのです。
焼く温度も通常の食パンより少し温度を下げて、長く焼いたりする工夫も必要になります。
前項で書いたように、水分がクラストに逃げることにより、湿って支える力がなくなるということです。
どうすれば解消できるか?
上記2点を読むと「これじゃー、どうしようもないじゃないか!」と思いますが、腰折れを抑えるポイントはあります。
あくまで適正な発酵、適正に焼いたという前提になりますが、焼きあがったらすぐに型のまま、作業台にドンと叩いてください。注意しなければならないのは、強く叩きすぎると逆にダメージにもなります。
そうすることで、パンの中に充満している気泡が分散され、安定した気泡となり強化されます。
よくパン屋さんの厨房からパンパンと叩いている音が聞こえませんか?
あれは、焼き上がった食パンが腰折れをしないためにやっているとても重要な工程のひとつなのです!!!
また食パンのみならず、メロンパンのようにパンの上に重たい物が乗っている場合も、重さに耐えきれず潰れてしまいますので、同様に叩きます。
こういうのを知った上でパン屋さんの厨房の様子を眺めるとおもしろいと思いませんか?
最終更新日:2018年4月17日
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