パン生地の冷凍保存方法と解凍方法について

どうも、パン君です!
今日もブログをご覧頂きありがとうございます。

パン作りをしていると、生地を作りすぎてしまったり、突然の用事が入って一時中断したい場合などがあり、生地を冷蔵庫や冷凍庫に保管したいと思う場面があると思います。

特にチェーン店を持つパン屋さんでは、作業効率の観点から一部の生地を冷蔵庫で保管し、必要時に生地を冷蔵庫から取り出して作るということをしているところがほとんどです。

そうすることにより作業工程短縮による働きすぎの解消、原材料のロスも減ってくるのです。

家庭でもできることなら生地を冷蔵や冷凍でストックをしたいですよね?

冷凍での保管をオススメできない理由とは!

とは言っても家庭で作るパン生地の冷蔵保存は、あまりオススメができません。設備がないのと、冷蔵・冷凍に適した製法を想定して生地を作っていないからです。

パン屋さんでは生地を冷凍保管する場合、急速冷凍庫という機械を使用します。

これは約-20℃の設定になっているので、名前の通り一気に生地を冷凍してくれます。

しかし家庭の冷凍庫ではせいぜい-3℃ぐらいで、しかも容量が狭い上に他の食材も入っていたりします。たくさん物が入っていれば当然生地が冷凍されるのも時間がかかりますし、-3℃の温度であれば中心までしっかりと冷凍されるのに時間がかかります。

イーストはマイナスになると活動は停止しますが、生地の中心がまだ冷凍されていなけば多少は活動します。

そういう状態でようやく生地が冷凍されて、いざ解凍して使う場面になったとしても生地がきれいに解凍されません。

小麦粉と水の関係ですが、小麦粉に結合してグルテン形成している結合水と何にも結合していない自由水というのがあります。

この自由水というのが厄介で生地の発酵の安定化を邪魔します。自由水があるから食品は時間の経過とともに腐敗していくのです。

いくら冷凍できるからと言ってもせいぜい3日が限界で、それ以上になると焼き上げた時のパンが冷凍障害といってプツプツとした模様が表面に出たりします。

冷凍障害を解消するため冷凍生地の製法を取り入れているパン屋さんでは、全てではありませんが生地安定のために改良剤(俗にいうイーストフードなど)を入れています。

改良剤により自由水の水分子を細かくして小麦粉などに結合しやすくしています。

生地の保管の注意点

生地を保管する場合は、まず冷凍庫で裸のまま30分ぐらい冷却してからラップなどに包んで冷却を続けてください。最初からラップをしてしまうと生地の発酵が進んでしまいます。

そして家庭で作るパン生地の保存期間は最低でも3日間としてください。それ以上になると生地の力が一気に弱くなります。

また全ての生地が冷蔵や冷凍に適しているわけでなありません。砂糖などが入っていないリーンな生地は、イーストの活性する力も弱いためパンがふくらみにくくなります。パン屋さんでもリーンな生地は、まず冷凍庫保管はしません。

リーンな生地の意味が分からない場合は、過去記事『リーンなパンとリッチなパンって何なの!?』を読んでください。

使用する際は、冷蔵で一晩もしくは常温で解凍して完全に生地が戻ってから使うようにします。

表面が解凍されても中心が硬い状態で生地を丸めてパンを作ってもいいパンにはなりません。

冷凍生地で焼きたてパン(天然生活ブックス)(著)高橋雅子

 






■オススメ&参考書籍など■
パンづくりの失敗と疑問をスッキリ解決する本(監修)坂本 りか
パンづくりに困ったら読む本(著)梶原 慶春、浅田 和宏
■Kindle版■
今日は何のパン作る? cuocaオリジナルレシピ集 (レタスクラブMOOK) (著)クオカプランニング
きほんの手作りパン 失敗しないでどんどん上達 料理コレ1冊!(著)藤田千秋

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